【失敗しない】筆を替えるタイミング

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こんにちは、星葩(せいは)です。

みなさん、書道の筆には寿命があることをご存知ですか?

基本的に筆は消耗品なので、寿命があります。

一般的には、筆の寿命は以下のようになります。

筆の種類寿命期間(目安)
大筆半年~1年程度
小筆3,4か月程度

筆を替えるタイミングのおおよその参考にしてみて下さい。

しかしこれらの参考とする期間も、もともとの筆の価格や筆を使う頻度も大きく影響するため一概には言えません。

一つ言えることは耐用年数を超えた筆は必然的に書きにくくなるということです。

しかしながら、筆って書きにくいかもって思ってもそのまま書けてしまうからそのまま使い続けることも往々にしてあるじゃないですか(笑

そこで、買い替えたら、「あれ?!こんなに書きやすかったんだ!」って驚くことも少なくないんですよね。

筆を替えるタイミングは、そのコントロールが効かなくなった時です

使えてしまうけれど、筆を替えるとそれまで書きにくいなと思いつつ書いていた箇所がすんなりいきます。

線一本にしてもやはりとても書きやすくて、パフォーマンスはぐっと上がります。

具体的にはどのような時に替えたらいいのか??

今回はそんな疑問にお答えします。

わかりやすく表れる筆の替え時のポイントをお話していきますね。

目次

筆を替えるタイミング(お品書き)

  • 大筆を替えるタイミング
    • 根元がこんもりする
    • 穂が割れる
    • 切れ毛が目立ってくる
  • 小筆を替えるタイミング
    • 細い線がひけない
    • 円錐形がくずれる
    • 毛量が減る

    大筆を変えるタイミングと小筆を替えるタイミングを解説していきます。

    大筆を替えるタイミング1「根元がこんもりする」

    根元がふくらむ大筆
    根元がふくらんでいる画像

    根元がふくらんでいる画像のように、筆の穂の形がすっとのびておらず根元がふくらんでいる状態です。

    乾いている時だとわかりにくいのですが、墨をふくむと明らかです。

    原因は主に墨がたまって固まってしまうことです。

    毎回きちんと洗ってお手入れしても、やはり墨は少しずつ蓄積してきてしまいますね。

    目に見えてわかりやすいタイミングなので、筆の根元がこんもりしていないか一度確認してみてください。

    大筆を替えるタイミング2「穂が割れる」

    穂が割れている大筆
    穂が割れている画像

    書いていると、だんだん穂がパカッと割れるようになってきます。

    根元がふくらんでいるだけならまだしも、割れるようになったら完全に交換のサインです

    はじめはまとまっているように見えて、書いていると段々線の途中で穂が割れてくるため、美しい線をひくことができません。

    このように穂が割れてきてしまった時も、筆を替えるタイミングになります。

    大筆を替えるタイミング3「切れ毛が目立ってくる」

    切れ毛が目立ってくる大筆
    切れ毛が目立つ大筆

    筆は、使っているうちに段々と毛が抜けたり切れたりしてきます。

    新しい筆は綺麗に毛の長さが揃えられています。

    しかし使ううちに毛が抜けたり、切れたり、ということが起こるんですね。

    そうすると様々な不具合が表れます。

    • はらいで毛先がきれいにまとまらなくなる
    • 短い毛がピンと出てくる

    線がばらついたり、短い毛の線が紙面に残ったりするため、そのようにならないように書き方自体を変えてしまうことがあります。

    そうなると上達どころではないので、このような状態が表れ始めたら筆を替えましょう!

    そんなところに気を使わずぐんぐん書きたいですよね、あなたはもっともっといい線が書けるはずです。

    切れ毛が目立ってきた時、それはひとつの筆を替えるタイミングになります。

    小筆を替えるタイミング1「細い線がひけない」

    命毛が短い小筆
    命毛が短くなった小筆の画像

    筆には「命毛(いのちげ)」という穂の1番長い毛があります。

    この命毛は、筆の筆致(ひっち)を決める重要なものです。

    ただし小筆の命毛は細く柔らかくとても繊細なため、日々筆を使いお手入れを繰り返すうちに切れてなくなっていきます。

    そうすると、小筆の最大の魅力である細やかで美しい線がひけなくなってしまうんですね。

    • なんだかすっとした細い線がひけなくなってきた
    • または筆を直接見て長い毛がないな

    と、思ったら筆を替えるタイミングです。

    小筆を替えるタイミング2「円錐形がくずれる」

    円錐形がくずれた小筆
    円錐形がくずれた状態の小筆

    筆の穂ははじめはきれいな円錐形(えんすいけい)をしています。

    筆を使用することはもちろん、お手入れの繰り返しや墨のつけ方によっても段々とこの円錐形が崩れてきます。

    そもそも小筆は穂の三分の一ほどしかおろさず使うのですが、だんだんと墨が穂に入っていき少し平たくなってきたりしますね。

    小筆は穂の三分の一ほどしかおろさず?

    筆のおろし方を詳しく解説しております。

    そうなってきたら墨のふくみや書き心地もはじめとは変化しているため、筆を替えるタイミングと考えてよいでしょう。

    小筆を替えるタイミング3「毛量が減る」

    毛量が減った小筆
    毛量が減った小筆の画像

    大筆と同様、小筆も使用するうちにだんだんと毛が抜けたり切れたりしてきます。

    新品と比べてみると穂がやせてきているのがわかります。

    毛量が減った小筆の比較
    毛量が減った小筆の比較画像

    毛量が減ってやせた小筆は、墨をつけてから一度に書ける字数もかわってきます

    そして何より生き生きとした線がひきにくくかすれやすいので、そんな時は新しい筆に替えてみてくださいね!

    最後に

    ここまで読んでいただきありがとうございました。

    使おうと思えばどこまででも使えてしまう筆ですが、気になったら新しいものに替えてみるとその書きやすさにテンションがあがりますよ♪

    「じゃあこの筆とはもうお別れかな?」

    いえいえ、使い終えた筆は捨てないで残しておいてください。

    疲れてボサボサになった筆も、作品づくりの際に面白い線がひけて重宝しますよ!

    せっかくの筆、たくさん活用していきましょう!

    ではまた〜

    星葩書道教室(YouTube)でも詳しく動画で解説しております。

    ご興味ある方は、是非お立ち寄りください。

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