行書の書き方

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こんにちは、星葩(せいは)です。

今回は行書(ぎょうしょ)の書き方について解説していきます。

今まで学んでいた楷書(かいしょ)とは異なる点がいくつもあります。

楷書と比較しながら一緒に学んでいきましょう!

目次

行書の書き方(目次)

行書の書き方の目次
  1. 行書の特徴
  2. 行書の基本線
    • 三折法と二折法(さんせつほうとにせつほう)
    • 順筆と逆筆(じゅんぴつとぎゃくひつ)
    • 穂先の通る場所
  3. 楷書と行書の比較
  4. まとめ

行書の基本的な書き方を習得することを目的に、しっかりと学習していきましょう。

行書の特徴

行書の5つの特徴
行書の5つの特徴

行書には大きく分けて5つの特徴があります。

点画や字形が曲線的

行書では、転折(折れ)が角ばらず、柔らかみのある曲線的な形になります。

点画の連続

行書においては、次の画に行くにつれて連続して線が引かれます。

点画の変化

行書には、払いがとめになったり、払いが点に変わったりと点画の変化が見られます。

点画の省略

本来ならば点を4つ書くところ、二画ずつに省略されています。

行書には点画の省略が見られます。

筆順の変化

行書では楷書と違い、筆順が変わることがあります。

行書の基本線

行書の基本線について3つ学んでいきましょう。

三折法と二折法(さんせつほうと にせつほう)

三折法と二折法(さんせつほうとにせつほう)
行書の基本線1 三折法と二折法(さんせつほうとにせつほう)

三折法(さんせつほう)

楷書の線は基本的に起筆→送筆→収筆は、「トン、スー、トン」の書き方です。

これを三折法(さんせつほう)といいます。

二折法(にせつほう)

楷書の線である三折法(さんせつほう)に対して、行書では「スー、トン」という書き方になります。

これを二折法(にせつほう)といいます。

楷書の起筆は基本的に左斜め上45度で入りますが、行書は楷書と起筆の角度が違います。

二折法で書かれる行書の起筆には様々なパターンがありますが、よく使われるパターンが3つあります。

順筆と逆筆(じゅんぴつ と ぎゃくひつ)

順筆と逆筆(じゅんぴつとぎゃくひつ)
行書の基本線2 順筆と逆筆(じゅんぴつとぎゃくひつ)

順筆(じゅんぴつ)

楷書は、起筆の向きと進行方向が同じ「順筆」です。

起筆で入ってからそのままの方向に筆が進んでいきますね。

逆筆(ぎゃくひつ)

順筆に対して、行書は起筆時に進行方向とは逆に筆が入る「逆筆」の場合がよくあります。

一度逆方向に筆を入れるんですね。

これは、行書が筆脈による繋がりが顕著な書体だからです。

行書の特徴として点画の連続が挙げられますが、「三」という漢字を例に挙げて書いてみましょう。

前の画が次の画、その次の画へと繋がっていることがわかりますよね。

行書では自然と書き方が逆筆になるわけです。

この、実線でつながっていないけれど気持ちの上でつながっている、目には見えない点画のつながりを「筆脈」(ひつみゃく)といいます。行書にとって必要な書き方になります。

穂先の通る場所

穂先の通る場所
行書の基本線3 穂先の通る場所

楷書の穂先が通る場所

楷書は基本的に穂先の通る場所が横画なら上側、縦画なら左側です。

楷書ではしっかりと穂先が線に表れますね。

行書の穂先が通る場所

行書は必ずしも楷書と同じ穂先の通る場所ではありません。

穂先が線に表れることもあれば線の真ん中を通る場合もあります。

行書の書き方では様々なパターンが存在し、筆の面を360度使います。

楷書と行書の比較

楷書と行書の比較
楷書と行書の比較

3つのポイントを意識しながら、「春秋」を楷書と行書で書いて比較してみましょう。

  • 三折法と二折法
  • 順筆と逆筆
  • 穂先の通る場所

字や書き方を比較をすると明確ですが、楷書と行書には様々な違いが見られます。

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。

行書は楷書よりも自由度が高く、書き手の心情を乗せやすい書体で、運筆の緩急や抑揚などが線に表れやすく、芸術作品にも適しています。

行書って難しそうだなぁと初めは感じるかもしれませんが、書いてみるとこれが楽しいと感じるはずです!

なんだか芸術的で、書道がうまくなったような気分になりますよ!

あまり構えずに、楷書とはまた違った気持ちで挑戦してみると面白いかもしれませんね♪

行書の書き方については、星葩書道教室(YouTube)でも詳しく動画で解説しております。

ご興味ある方は、是非お立ち寄りください。

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